2025年1月1日「世界平和の日」
新潟教区の皆さま
主のご降誕とクリスマス、お慶びを申し上げます。
教会は「神の母聖マリア」の祭日である1月1日を、「世界平和の日」と定めています。
この日にあたり、教皇様は毎年メッセージを発表しています。2025年の表題は「わたし
たちの負い目をゆるしてください、あなたの平和をお与えください」となっています。
メッセージは三つの章、すなわち、Ⅰ・「危機に瀕する人類の叫びを聞いて」(1~4)、
Ⅱ・文化の変革」(5~8)、Ⅲ・「希望の旅路――取りうる三つの行動」(9~11)、Ⅳ
・「平和というゴール」(12~15)から構成されています。
教皇様は、そのメッセージの5で「聖年という出来事は、不正義と不平等の現状に立
ち向かうため、わたしたちにさまざまな変革を促すものであり、地上の富は一部の特権階
級だけのものではなく、すべての人のものであることを思い起こさせてくれます」と述べ、
「強者には弱者をほしいままにする権利があるとする論理」は、「御父とのきずなを見失
う」ところからでてくるものであると、回心を促しています。
またメッセージ7では、「対外債務が支配の手段となっており、この債務を通じて富裕
国の政府や民間金融機関が、自国市場の需要を満たすために、貧困国の人的資源・天然資
源を見境なく搾取することに何のためらいももたずにいることを、わたしは訴え続けます。
加えて、すでに国際債務に苦しむ国々の民が、先進国のエコロジカルな債務という重荷ま
でも背負わざるをえなくなっています。エコロジカルな債務と対外債務は同じコインの裏
表であり、搾取の論理の産物で、これが債務危機というかたちで頂点に達しているのです」
と述べ、「世界の南北間にあるエコロジカルな債務の存在を認識しつつ、対外債務の帳消
しに向けた取り組みを進めてください」と、この聖年をきっかけとして、国際社会に呼び
かけています。
全文は以下のウェブサイトでお読みください。https://www.cbcj.catholic.jp/2024/12/
26/31202
ウクライナに対するロシアの、ガザに対するイスラエルの軍事侵攻の終息の兆しが、か
すかに見えてきている2024年の年末です。歴史を導かれる神に、「わたしたちの負い目を
ゆるしてください、あなたの平和をお与えください」と、切なり祈りをおささげいたしま
しょう。
新潟教区・正義と平和委員会