新潟教区の宣教司牧方針を策定するために

2022年10月3日

新潟教区の宣教司牧方針を策定するために

 

カトリック新潟教区 
司教 パウロ成井大介

新潟教区の皆様

主の平和
 新潟教区では、昨年4月の終わりに行われた宣教司牧評議会において、2012年の教区宣教宣言とその優先課題について、教区全体としてどのように取り組んできたのか、社会も教会も大きく変わってきたが、新たな課題はないのかといった事柄について話し合いをしました。私はそこで出された意見を受けて、教区全体で宣教宣言と優先課題の振り返りを行い、その結果に基づいてこれからの新潟教区の宣教司牧について意見交換をし、その意見を基に新潟教区の宣教司牧方針を作成することにいたしました。
 教皇フランシスコが「ともに歩む教会」についてのシノドスを全教会の歩みとし、世界中の教会共同体がこのテーマについて話し合ったように、新潟教区の宣教司牧方針の策定も、方針の決定と実行だけが大切なのでなく、策定に向けた歩みの段階から教区のすべての信者がともに話し合うことが大切だと考えています。
 ここに、皆様の共同体における話し合いの回答に基づき、宣教司牧評議会が作成した話し合いのための質問と、参考資料として優先課題についての振り返りのまとめ、新潟教区の現況をお送りします。各共同体で話し合い、回答を2023年1月31日までに教区事務局の大瀧浩一神父までEメールで送ってくださるようお願いします(cancelnig@ne.ncv.jp)。
 この話し合いを通して、わたしたち新潟教区が「いつもふくいんをともに」生きる共同体として成長していくことができますように願っています。人々をご自分のもとに集め、ともに歩まれる神が私たちの道のりを祝福し導いてくださいますように。

宣教司牧方針とは
 新潟教区共同体がともにキリストの福音を生き、証ししていくために、教会共同体の内で、また外に向かって歩みを進めていくための方針です。新潟教区は、地域の差、長年にわたり司牧を担当した修道会の違い、出身国や世代の違いなど、様々な違った背景を持った兄弟姉妹の集まりです。それぞれが直面する現実や、教会の雰囲気もそれぞれ違います。宣教司牧方針は、教区という一つの大きな共同体が、それぞれに異なる背景を持っていてもキリストという一本のぶどうの木につながる枝として共通の方針を持ってともに歩んでいくための道具です。

各共同体における話し合いのための質問
 コロナ禍にあって、話し合いの場を持つことが難しいことは承知していますが、共同体によって感染対策が難しい場合には少人数のグループで数回に分けて話し合いを行うなど、工夫をして取り組んでいただけたらと思います。また質問には、海外出身の人、青年や小さなお子さんを持つ親、高齢の方、様々な理由で教会に来るのが難しい人など、様々な背景を持った人も答えることができるよう配慮してください。なお、多くの質問がありますが、すべてに答える必要はありません。小教区評議会で質問に優先順位を付け、選んだものを分かち合うのもよいでしょう。また、ここに挙げられていない事柄で、教区の宣教司牧のために重要なことがありましたらそれについて話し合い、報告してください。
 話し合いは聖霊の導きを願ってシノドスのため祈りを唱え、始めます。意見を交換するときに、できる限りすべての参加者が発言できるようにしてください。誰かの意見を否定するのではなく、一人一人の意見に耳を傾けてください。
 教区事務局に送る回答を作成するにあたっては、小教区として話した内容について小教区評議会でとりまとめのための話し合いをするようにしてください。回答は、それぞれの質問に対して箇条書きで意見を書くようにしてください。そして、教区事務局に送付する返答の内容は、小教区の皆様にもお知らせするようにしてください。


教会共同体について

① 世代や国籍、文化の異なる人とお互いにどのように信仰を育み、分かち合い、想いを伝えていきますか。

② 司祭が少なくなっていく中でわたし(わたしたち)は何ができますか。

③ 次世代を担う青少年や小さなお子さんを持つ親世代が、喜んで教会に来るためにわたし(わたしたち)は何ができますか。

④ 教会に来ることが難しい方や今、教会から離れている人たちのためにわたし(わたしたち)は何ができると思いますか。

⑤ どのような立場の人でも(例:社会的に少数派の人、少しなら教会活動に参加できる人など)ミサや活動に参加しやすくするためにどのような工夫をしますか。

⑥ あなたが地区(秋田、山形、新発田、新潟、長岡)に期待する役割は何ですか?そのために今の地区割は適切だと思いますか。変更が必要であれば、どのようにするのが良いでしょうか。また、近隣の教会と協力して行いたいことはありますか。

宣教する教会について

⑦ どのように地域の人々に福音を伝えていますか?伝えていけると思いますか?

⑧ あなたの地域で特に助けを必要としている人、教会としてともに歩むべき人はどんな人々ですか?

⑨ カトリックの教育施設、福祉施設と小教区とでどのように交わっていきますか(コロナ禍であっても。見えることでも見えないことでも)。

⑩ 地域(自治会、社会福祉協議会など)とわたし(わたしたち)はどのようにつながっていきますか。


教会の内と外で

⑪ 教会の中でも外でも、人々から顧みられずさみしい思いをしている人たちがいます。あなたは誰かに一言でも声をかけていますか。わたし(わたしたち)はどのような人に声をかけ、話を聴いていきますか。

⑫ 災害のためにわたし(わたしたち)はどのように備えていきますか(教会のために、信徒のために、そして地域のために)。

 

シノドスのための祈り

  聖霊よ、わたしたちはあなたの前に立ち、
  あなたのみ名によって集います。
  わたしたちのもとに来て、とどまり、
  一人ひとりの心にお住まいください。
  わたしたちに進むべき道を教え、
  どのように歩めばよいか示してください
  弱く、罪深いわたしたちが、
  一致を乱さないよう支えてください。
  無知によって誤った道に引き込まれず、
  偏見に惑わされないよう導いてください
  あなたのうちに一致を見いだすことができますように。
  わたしたちが永遠のいのちへの旅を続け、
  真理と正義の道を迷わずに歩むことができますように。
  このすべてを、いつどこにおいても働いておられるあなたに願います。
  御父と御子の交わりの中で、世々とこしえに。
  アーメン。

新潟教区の宣教司牧方針を策定するために(PDF)

分かち合いの資料1 新潟教区現況資料(PDF)

分かち合いの資料2 優先課題分かち合い報告まとめ(PDF)