この週末は新発田教会を公式訪問いたしました。新型コロナウイルスの感染拡大が爆発的な勢いで続いていますが、基本的な感染対策をしっかりと行った上で訪問が行われました。準備してくださった共同体の皆様に感謝いたします。
新発田は新潟市から東へ25キロほど行ったところにあり、新発田藩の城下町として栄えた地です。新発田市の中心部は城下町としての面影を残す町並みとなっており、新発田教会は新発田城から500メートルという町の中心にあります。聖堂は、著名な建築家、アントニン・レーモンド氏の設計で、第5回日本建築家協会25年賞 一般建築部門大賞を受賞しています。
昨日、土曜日の夕方から、まずフィリピン出身の信徒の皆様と意見交換を行いました。シノドスの歩みを続ける私たちが、国籍の違いを超えて一つの共同体として歩むために何ができるのか、またフィリピン出身という背景特有のニーズにどのように応えていくことができるのか、話し合いました。現在はコロナ禍で実行できていませんが、フィリピン出身の方々で聖歌隊を結成し、拝領の歌を歌っておられるそうです。また、月に一度第2朗読をフィリピン出身の方が日本語で朗読するとのこと。これはユニークな取り組みですね。ご復活やクリスマスには、普段なかなか教会に来ることのできない子どもたちと一緒にバーベキューやパーティーを行ってゆっくりとした交流の機会を持つそうです。
本日は朝9:30からミサを行いました。なんと、主任司祭の佐藤允広神父様が誕生日で、ミサの中でお祈りいたしました。ミサ後にはフィリピン出身信徒グループからのサプライズバースデーケーキが贈られ、喜びをともにしました。おめでとうございます!
ミサの後はわたしの方からシノドスに関連して少しお話をし、それから意見交換をしました。コロナ禍も手伝って、普段はなかなかできない、教会について思うことを自由に分かち合うということが、司教の訪問の機会に行われることはとても大切なことだと思います。司教が来なくても話し合える機会があればいいですね。
それから場所を信徒会館に移して、小教区評議会の皆さんと懇談会。2時間ほど、特に高齢化と国際化について意見交換しました。今後の取り組みに向けた前向きな話しになったと思います。
最後に、教会から車で10分ほどの五十公野公園(いじみのこうえん)にある教会墓地を訪ねました。静かで自然豊かな公園の高台にある墓地で、素晴らしい環境です。新発田教会で長く司牧された神言会のヨゼフ・ノッツォン神父や、明治に活躍した大江雄松伝道師もここに眠っています。亡くなった方々の安息を祈り、また新発田教会共同体の歩みを神のみもとから見守ってくださるよう祈りました。二日間の新発田教会共同体の皆様との交わりに感謝いたします。
成井大介司教