カトリック新潟教区の皆様
来る2023年9月24日は「世界難民移住移動者の日」です。
今年の「世界難民移住移動者の日」の教皇メッセージのテーマは
『移住かとどまるかを選択する自由』です
教皇様は、「第109回「世界難民移住移動者の日」メッセージに、『自国を離れるという決断をなす際、そこに明確になければならない自由』について取り上げることにしました。」と述べています。
教皇様は次のように続けます。
「移住はすべて自由な選択であるべきですが、実際のところその多くが、今日においてもそうではありません。紛争や自然災害、あるいは平たくいって尊厳ある健やかな生活を生まれ故郷では送ることができないために、途方もない数の人が国を離れざるをえない事態にあります。」
「2003年の時点で聖ヨハネ・パウロ二世は、次のように断言しています。『移民と難民のために平和的状況を築くには、まず、移民しない権利、すなわち母国に平和と威厳をもって住む権利の保護に真剣に取り組まなくてはなりません』
現代のやむにやまれぬ移住の明らかな要因には、迫害、戦争、気象現象、貧困があります。移民難民は、貧困、恐怖、絶望から逃れるのです。こうした原因を根絶し、やむにやまれぬ移住に終止符を打つには、わたしたち全員が、おのおのの責任に応じて、それぞれが協力して行う取り組みが求められます。わたしたちに何ができるのか、また、わたしたちは何をやめなければならないのか、心に問うことから始まる取り組みです。」
「『お前たちは、わたしが飢えていたときに食べさせ、のどが渇いていたときに飲ませ、旅をしていたときに宿を貸し、裸のときに着せ、病気のときに見舞い、牢にいたときに訪ねてくれたからだ』(マタイ25・35−36)。
このことばは、移民難民の中に、困難にあえぐ兄弟姉妹を見るだけでなく、わたしたちの扉を叩くキリストご自身を見いだすことを、つねに思い起こさせる忠告です。ですからわたしたちは、すべての移住が自由な選択によるものとなるよう働きつつ、移住者一人ひとりの尊厳を最大限に尊重するよう求められています。それは、可能なかぎりよい方法で移住移動者に寄り添い、世話すること、壁を造るのではなく橋を架けること、安全で問題のないルートを拡充させることです。
生まれた国であろうと、よその国であろうと、わたしたちが未来を築こうと決めた場所がどこであったとしても、重要なのは、分け隔てなく、だれ一人排除することなく、だれをも迎え入れ、守り、励まし、溶け込めるようにする用意のある地域共同体がそこに必ずあるということです。
教会としてわたしたちが歩んでいるシノドスの旅は、もっとも弱い立場にある人々――大勢の移住者や難民もそこにいます――を、兄弟姉妹として愛を注ぎ配慮すべき、旅路の特別な仲間と見るよう促しています。ともに歩むことによってのみ、わたしたちは遠くまで行くことができ、旅の同じ目的地へと至ることができるのです。」
※『世界難民移住移動者の日』にあたり
新潟教区 難民移住移動者委員会から新潟教区の皆様に以下についてお願いいたします。
① 2023年「世界難民移住移動者の日」の教皇メッセージと司教団の委員会メッセージをお読みください。
② 9月24日のミサで、以下のことについて、お祈りください。
a)世界の難民、移住、移動者のために。
b)カトリック新潟教区の教会が、国籍、文化の違いを超えて一つの共同体として共に歩んでいくことができるように。
現在、私たちはシノドスの旅を続けています。「世代、国籍、文化の違いを乗り越え、喜びと思いやりにあふれた『私たちの教会』を育てる」旅です。
2023年9月7日 カトリック新潟教区 難民移住移動者 委員会