今日は新津教会の公式訪問が行われました。新津教会のある新潟市秋葉区は新津市と小須戸町が新潟市と合併してできた区です。新津は信越本線、磐越西線、羽越本線が乗り入れる鉄道の要衝であり、また以前は石油を産出した石油の里として知られ、現在は天然ガスを産出しています。新津教会が建っている土地は、以前「アブラ池」と呼ばれ、石油が採掘され、精製した後の残りかすが捨てられた場所で、今でも油が浮いてくることがあるそうです。
さて、今日は9:30からの主日のミサが主任司祭の佐藤允広神父と共同司式で行われ、その後ミサ参加者全員と意見交換の時間がもたれました。最初に私の方から新潟教区の過去25年の現勢の変化を紹介し、信徒、修道者、司祭の減少と高齢化を問題としてではなく、変化として受け止め、その変化にどのように対応するかが重要だとお話ししました。これは最近公式訪問でいつもお話ししていることで、社会と教会が大きく変化する中、それに対応しなければ廃れていくのは当然のことで、宣教司牧方針を参考に各共同体で活動の見直しを進めていってくださればと願っています。その後、信徒の皆さんから宣教についての思いが分かち合われました。日々の生活の中で自分が宣教の担い手となるのは無理と感じることが多いと思いますが、宣教司牧方針にあるように、神の言葉を伝えることと、神の望まれる社会の実現のために働くことに、それぞれができる形で取り組んでいけたらと思います。
その後、小教区評議会の皆さんと昼食をいただきながら意見交換。その中の一つは、近年増えている葬儀が、福音を伝える良い機会になっているということです。カトリック教会の葬儀は、荘厳で、かつわかりやすい言葉で行われるため、死者を大切にする思いや、福音的な価値観が信徒でない方にも良く伝わる。葬儀を共同体で心を込めて行うことが大切。こうしたことを実行している新津教会共同体は本当に素晴らしいと思います。豊かな一日に感謝です。
成井大介司教