2024年11月4日
新潟教区における2025年通常聖年の取り組みについて
新潟教区の皆様
主の平和
9月20日付けの手紙でお知らせしたとおり、新潟教区では2025年の聖年を主に4つの方法で祝うように考えています。ここに、それぞれの詳細についてお知らせしますので、各共同体で計画し、取り組みを進めてくださるようお願い致します。なお、ここにお知らせする以外の方法も自由に計画してください。大勅書「希望は欺かない」で教皇フランシスコが述べた次の言葉を心に留め、ともに歩みを進めて参りましょう。
次の聖年は、ついえることのない希望、神への希望を際立たせる聖なる年です。この聖年が、教会と社会とに、人間どうしのかかわりに、国際関係に、すべての人の尊厳の促進に、被造界の保護に、なくてはならない信頼を取り戻せるよう、わたしたちを助けてくれますように。信じる者のあかしが、この世におけるまことの希望のパン種となり、新しい天と新しい地(二ペトロ3・13参照)―主の約束の実現へと向かう、諸国民が正義と調和のうちに住まう場所―を告げるものとなりますように。
新潟教区における聖年の活動
2025年通常聖年は、2024年12月24日に開幕し、2026年1月6日の主の公現の祭日に閉幕します。新潟教区を含む地方教会では、2024年12月29日に開幕ミサが、そして2025年12月28日に閉幕ミサが司教座聖堂で行われます。この間、新潟教区においては各共同体、または複数の共同体がともに次の取り組みを行うよう、呼びかけます。
1.巡礼:新潟教区内の次の聖堂を聖年巡礼指定聖堂として定めます。秋田教会、山形教会、新潟教会、長岡教会、高田教会、聖体奉仕会修道院(4月から7月、9月から11月まで)。
なお、これ以外にも、秋田、米沢や佐渡の殉教地の巡礼、また終戦80年にあたり、戦跡を訪問しての平和のための祈りなどを推奨します。小教区、または近隣教会や活動グループなど、自由に計画してください。
2.赦しと和解:聖年にあたり、特に赦しの秘跡を受けるよう勧めます。そのための各共同体における配慮をお願い致します。なお、免償については添付の資料をご覧ください。
3.祈りのリレー:教区全体として希望の歩みをともにするために、聖年を通して、すべての小教区、修道院が順番に、指定の祈りを主日に唱えるリレーを行います。このリレーに伴い、新潟教区設立100周年の時の十字架を回しますので、祈りの時に掲げ、次の共同体に回してください。なお、祈りのリレーとは別に、「聖年の祈り」は各共同体で頻繁に祈るようにお願いします。
祈りのリレー日程表
1 |
12月29日 |
新潟教会 |
23 |
7月13日 |
秋田教会 |
2 |
1月5日 |
青山教会 |
24 |
7月20日 |
聖心の布教姉妹会 保戸野 |
3 |
1月12日 |
寺尾教会 |
25 |
7月27日 |
聖心の布教姉妹会 寺内 |
4 |
1月19日 |
佐渡教会 |
26 |
8月3日 |
聖霊会 |
5 |
1月26日 |
花園教会 |
27 |
8月10日 |
聖体奉仕会 |
6 |
2月2日 |
鳥屋野教会 |
28 |
8月17日 |
土崎教会 |
7 |
2月9日 |
白根教会 |
29 |
8月24日 |
能代教会 |
8 |
2月16日 |
新津教会 |
30 |
8月31日 |
鹿角教会 |
9 |
2月 |
村松教会 |
31 |
9月7日 |
大館教会 |
10 |
3月2日 |
村上教会 |
32 |
9月14日 |
三条教会 |
11 |
3月9日 |
新発田教会 |
33 |
9月21日 |
加茂教会 |
12 |
3月16日 |
亀田教会 |
34 |
9月28日 |
見附教会 |
13 |
3月23日 |
長井教会 |
35 |
10月5日 |
栃尾教会 |
14 |
3月30日 |
米沢教会 |
36 |
10月19日 |
長岡教会 |
15 |
4月6日 |
山形教会 |
37 |
10月26日 |
十日町教会 |
16 |
4月27日 |
オタワ山形修道院 |
38 |
11月9日 |
柏崎教会 |
17 |
5月11日 |
新庄教会 |
39 |
11月16日 |
直江津教会 |
18 |
5月25日 |
酒田教会 |
40 |
11月30日 |
高田教会 |
19 |
6月1日 |
鶴岡教会 |
41 |
12月7日 |
聖クララ会修道院 |
20 |
6月22日 |
横手教会 |
42 |
12月14日 |
妙高教会 |
21 |
6月 |
上宿教会 |
43 |
12月21日 |
糸魚川教会 |
22 |
7月6日 |
本荘教会 |
44 |
12月28日 |
新潟教会 |
4.希望のしるしの業:大勅書「希望は欺かない」8項以降の、希望のしるし、例えば平和のため、困難にある人々のため、病者、若者、移住者、高齢者、貧しい人々のための行いにそれぞれの仕方で取り組んでください。
大勅書「希望は欺かない」はカトリック書店で220円で購入できます。また、カトリック中央協議会のウェブサイトで公開されていますので、ぜひお読みください。
カトリック新潟教区
司教 パウロ成井大介
新潟教区における2025年通常聖年の取り組みについて(PDF)
祈りのリレー指定の祈り
ミサの後など、適当なときに、以下の祈りを行ってください。
司式者:父と子と聖霊の皆によって。
会衆:アーメン。
司式者:聖書の言葉に耳を傾けましょう。
ローマの信徒への手紙 5章1-11節
このように、わたしたちは信仰によって義とされたのだから、わたしたちの主イエス・キリストによって神との間に平和を得ており、このキリストのお陰で、今の恵みに信仰によって導き入れられ、神の栄光にあずかる希望を誇りにしています。そればかりでなく、苦難をも誇りとします。わたしたちは知っているのです、苦難は忍耐を、忍耐は練達を、練達は希望を生むということを。
(10秒ほどの沈黙)
希望はわたしたちを欺くことがありません。わたしたちに与えられた聖霊によって、神の愛がわたしたちの心に注がれているからです。実にキリストは、わたしたちがまだ弱かったころ、定められた時に、不信心な者のために死んでくださった。正しい人のために死ぬ者はほとんどいません。善い人のために命を惜しまない者ならいるかもしれません。しかし、わたしたちがまだ罪人であったとき、キリストがわたしたちのために死んでくださったことにより、神はわたしたちに対する愛を示されました。
(10秒ほどの沈黙)
それで今や、わたしたちはキリストの血によって義とされたのですから、キリストによって神の怒りから救われるのは、なおさらのことです。敵であったときでさえ、御子の死によって神と和解させていただいたのであれば、和解させていただいた今は、御子の命によって救われるのはなおさらです。それだけでなく、わたしたちの主イエス・キリストによって、わたしたちは神を誇りとしています。今やこのキリストを通して和解させていただいたからです。
朗読者:神のみことば。
会衆:神に感謝。
司式者:しばらく沈黙のうちに、キリストの十字架を通して示された愛、そこから生まれる希望を思い、黙想しましょう。
(1分ほど沈黙)
司式者:教皇フランシスコは、大勅書「希望は欺かない」で次のように教えています。
希望はまさしく愛から生まれ、十字架上で刺し貫かれたイエスのみ心からわき出る愛がその根本です。「敵であったときでさえ、御子の死によって神と和解させていただいたのであれば、和解させていただいた今は、御子のいのちによって救われるのはなおさらです」。そのいのちは、洗礼とともに始まるわたしたちの信仰生活の中に現れ、神の恵みに素直にこたえる中で育っていきます。そうして、聖霊の働きによってたえず新たにされ、揺るがないものとされる希望によって、いっそうの輝きを放つのです。
キリストの愛を受けたわたしたちが、ついえることのない希望を人々の間で伝えていくことができるよう、聖年の祈りを唱えましょう。
全員:
天の父よ、
あなたは、わたしたちの兄弟、御子イエスにおいて信仰を与え、
聖霊によってわたしたちの心に愛の炎を燃え上がらせてくださいました。
この信仰と愛によって、
神の国の訪れを待ち望む、祝福に満ちた希望が、
わたしたちのうちに呼び覚まされますように。
あなたの恵みによって、わたしたちが、
福音の種をたゆまず育てる者へと変えられますように。
この種によって、新しい天と新しい地への確かな期待をもって、
人類とすべてのものが豊かに成長していきますように。
そのとき、悪の力は打ち払われ、
あなたの栄光が永遠に光り輝きます。
聖年の恵みによって、
希望の巡礼者であるわたしたちのうちに、
天の宝へのあこがれが呼び覚まされ、
あがない主の喜びと平和が全世界に行き渡りますように。
永遠にほめたたえられる神であるあなたに、
栄光と賛美が世々とこしえにありますように。
アーメン。
司式者:最後に、この希望の歩みを新潟教区という大きな共同体がともにすることができるよう、「新潟教区 ともに歩むための祈り」を唱えましょう。
全員:
すべてのものを造り、救いに招かれる神よ、いのちの賜物に感謝して祈ります。
秋田、山形、新潟で様々な背景をもって生きるわたしたちを、あなたの愛のうちに一致させてください。あなたの福音を受けたわたしたちが、ともに交わり、ともに宣教し、ともに参加する共同体としてあなたを賛美し、被造物との調和のうちに、人々のあいだであなたの愛をあかししていくことができますように。
わたしたちの主イエス・キリストによって。アーメン。
免償とは
文字通りには、犯した罪に対する償い(罪に対する罰)の赦免を意味します。『カトリック教会のカテキズム』(1471項)では、これを「罪科としてはすでに赦免された罪に対する有限の罰の神の前におけるゆるし」と説明しています。分かりにくい表現だと思います。もう少し説明が必要です。
『カトリック教会のカテキズム』(1472項)によれば、罪は二つの結果をもたらします。一つは、大罪によるもので、これによってわたしたちは神との交わりを断たれ、その結果永遠のいのちを受けることが不可能になります。この状態が罪の結果として生じる「永遠の苦しみ(罰)」です。もう一つは、小罪を含めたすべての罪から生じる「有限の苦しみ(罰)」です。これは罪がわたしたちに残した痕跡です。罪がゆるされ神との交わりが回復された後も、この痕跡が神に従って生きようとするわたしたちを苦しめます。罪のゆるしと神との交わりの回復は、罪の結果である永遠の苦しみ(罰)は取り除きますが、有限の苦しみ(罰)は残ります。免償は、この有限の苦しみ(罰)からわたしたちを解放するものです。さらにこの解放が部分的か全体的かによって、免償は部分免償と全免償に分けられます。
免償は教会を介してその定めに従って与えられますが、その恵みは、この世を旅するわたしたちが、キリストや諸聖人たちとともに聖徒の交わりの中にあることによって、分かち合われるものです。清めのために煉獄にある人々もまた同じ交わりの中にあります。わたしたちは自らのためだけでなく、死者のために免償を受けることができます。
全免償を受けるための通常の条件
あらゆる罪を退ける決心をして、全免償を受けたいという望みをもち、以下の条件を満たすとともに、全免償を受けるために教会が定めたわざを果たすこと。
①ゆるしの秘跡
②聖体拝領
③教皇の意向のための祈り(主の祈りとアヴェ・マリアの祈りを唱える、あるいは他の祈りを唱えても良い)
・これら三つの条件は、免償が与えられる日(定められたわざを果たす日)にすべてを満たすことが望ましいが、少なくともその前後およそ20日以内にすべてを満たせば十分とされる。
・全免償は原則一日に一回だけ受けることができる。
・同時期の別の日にもう一度全免償を受けるためには、①は必要とされないが、②と③は全免償を受ける度に必要である。
2025年の聖年で教会が定めたわざ
教皇庁内赦院「教皇フランシスコにより発表された二〇二五年の通常聖年の間に与えられる免償に関する教令」(『希望は欺かない』pp.47-59)から免償のために教会が定めたわざを抜粋し一部補足説明のために編集しています。
1.聖なる巡礼
下に指定された聖年の巡礼所で、聖なるミサに敬虔に参加する。とりわけ聖年のためのミサ、あるいは和解のため、罪のゆるしのため、愛徳を願うため、一致を深めるための信心ミサ、入信の秘跡や病者の塗油を授けるための儀式が伴うミサに参加する。
他に神のことばの祭儀、教会の祈り、十字架の道行、ロザリオの祈り、アカティストスの聖母賛歌、個別告白を伴う回心式に参加する。
指定された巡礼所:ローマの四つの教皇バジリカのいずれか、聖地の三つのバジリカのいずれか、教区司教が指定した司教座聖堂または他の聖堂や巡礼所(新潟教区においては、秋田、山形、新潟、長岡、高田の各教会と聖体奉仕会修道院)
2.巡礼所への聖なる訪問
1で示した巡礼所に加え、下に示す聖堂や巡礼所において、個人であるかグループであるかを問わず、適当な時間聖体礼拝と黙想を行い、終わりに主の祈り、信仰宣言、神の母マリアの執り成しを願ってアヴェ・マリアの祈りを唱える。
指定された巡礼所
ローマ市内:巡礼所リストは、教皇庁内赦院「教皇フランシスコにより発表された二〇二五年の通常聖年の間に与えられる免償に関する教令」参照(『希望は欺かない』pp.51-52)
その他地域:同上。新潟教区においては上の1で指定した巡礼所
※心から罪を痛悔していても、重大な理由で荘厳な典礼への参加や、巡礼や聖なる訪問ができない信者(隠世修道者、高齢者、病者、受刑者、病院や看護施設で継続的に病者に奉仕する人々等)は、自宅または自分がとどまらなければならない場所で、その場に共にいる信者と心を一つにして、主の祈り、信仰宣言、そして聖年の目的にかなう他の祈りを唱え、自分の苦しみと生活の困難をささげるならば、同じ条件で免償を得られる。これらは、とりわけ教皇や教区司教のことばがさまざまなコミュニケーション手段によって伝えられる機会をとらえて行うとよい。
3.慈善と償いのわざ、その他のわざ
・困窮や困難のうちにある兄弟姉妹(病者、受刑者、高齢者、障がい者)を適切な時間、訪問すること。それは彼らのうちにおられるキリストへの巡礼に他ならない。
・金曜日の償いの価値を再発見し、償いの精神をもって少なくとも週に一日、無益な娯楽や過剰な消費を控えること。
・貧しい人々に適切な金額の寄付をすること。
・宗教的・社会的な性格の援助活動を行うこと。
・自分の自由になる時間を教会共同体の必要に応えるボランティア活動や個人的な関わりによる同様な活動のためにささげること。
・宣教活動に参加すること。
・霊操を行うこと。
・『第二バチカン公会議公文書』や『カトリック教会のカテキズム』の勉強会に参加すること。
※全免償は一日に一回しか受けられないという規定にもかかわらず、煉獄の霊魂のために全免償を願って愛のわざを行う者は、その日すでに全免償を受けていても、もう一回同じ日に全免償を受けることができる。ただし二回目の全免償のために必要な聖体拝領は教会法に従ってミサの中で受けなければならない。